重機の運搬車を徹底解説!セルフとセーフティの違いも紹介

重機・運搬車は、用途によって最適のタイプを見つけよう

モノを運ぶ運搬車には、さまざまなサイズとバリエーションがあります。
最適な運搬車を見つけるために、重機の運搬車についてご紹介します。

ダンプやトラックなど、重機の運搬車とは

建設工事の現場内では、ふたつの運搬作業があります。
ひとつは水平に移動する運搬作業、そしてもうひとつは垂直に移動する運搬作業です。
通常は水平に移動する運搬作業に用いられる機械を、運搬機械と分類しています。もうひとつの垂直に運搬する作業の代表はクレーンです。
一般的にはこのクレーンを運搬機械に含めず、積載のためのクレーンを備えたトラックがあります。

水平に移動する機械にもふたつの分類があります。
ひとつはコンベアや索道のような固定設備、そしてもうひとつはダンプのような自走式の機械です。一般的に「運搬車」と分類する場合は、この自走式の建設車両を示しています。
建設工事では、多くの場合に掘削による大量の土砂が発生します。そのため、この土砂を工事現場内で移動する、あるいは工事現場外に移動させる運搬が必要になります。

建設工事においてこの運搬作業は大きな割合を占めるため、運搬効率が工事の進捗に大きな影響を与えます。
そのため、現場外に迅速に土砂を運搬させる、あるいは必要とされる資材や重機を運搬する運搬車が、建設車両の中心的な存在であり工事の生命線とも言えます。

重機の運搬車両を選ぶ、種類と注意点

建設現場で用いられる。代表的な運搬車を紹介します。
大きくは、公道を走ることが可能な普通ダンプトラックと、現場内での作業を行う重ダンプトラックに分類されます。
普通ダンプトラックは、サイズと用途により多数の種類があります。

普通ダンプトラックとは

土砂を運搬するなど、最も汎用的な運搬車であるダンプトラック。大きくは、普通ダンプトラックと重ダンプトラックに分類されます。
普通ダンプトラックは公道を走ることが可能で、トラックをベースに架装を施した特装車です。道路運送車両法によって次の最高限度が指定されています。

幅2.5m、高さ3.8m(指定道路は4.1m)、長さ12m(高速道路を走行するセミトレーラー連結車は16.5m、フルトレーラー連結車は18m)、総重量20トン(ただし一定基準を満たした車両は25トン、一定車種のセミトレーラー連結車及びフルトレーラー連結車は36トン)
※制限を超える特殊車両等を通行させる場合は、道路管理者に申請が必要です。

●普通ダンプトラックの種類

<サイズ分類>

● 軽ダンプトラック
軽自動車枠のダンプトラックです。最大積載量は350kgです。現行の道路交通法では普通免許で最大積載量2トン未満のダンプトラックが運転できます。

● 小型ダンプトラック
現行の道路交通法では準中型免許で最大積載量4.5トン未満までのダンプトラックを運転することができます。

● 中型ダンプトラック
現行の道路交通法では中型免許で最大積載量6.5トン未満まで、大型免許で6.5トン以上のダンプトラックを運転することができます。

● 大型ダンプトラック
現行の道路交通法では大型免許で最大積載量6.5トン以上のダンプトラックを運転することができます。

ボディと仕様について

● 平ボディ
シャシーに荷台を備えた最も基本的なダンプトラックのカタチです。
積み荷の大きさや積み降ろしの方法で制約を受けることが少なく、汎用性が高い車体です。また高床タイプ、低床タイプ、超低床タイプがあり、荷台とアオリの素材は、鉄製、アルミ製、木製があります。

● Wキャブ
座席が2列になっているトラックです。乗車定員は5〜6名で、2ドアの標準仕様はシングルキャブといい、乗車定員は2〜3名です。
積載量を増やすため、ロングシャーシにWキャブ仕様もあり、主に4トンクラスまでの小型トラックに多く採用されています。

● セルフローダー
セルフローダーは、荷台とキャビンの間に太いジャッキがあり、この太いジャッキを最大限に伸ばすとトラックのキャビン部分が持ち上がり、荷台後方が地面に近づくように傾斜するため、車両等を載せやすい状態になります。
荷台の最後部にあゆみ板(道板)を装着(自動で伸びるタイプもある)することで積み降ろしがスムーズに行えるタイプや、クレーン付セルフもあります。
セルフローダーは重機の搬送がメインのトラックなので、多くは中型から大型のトラックとなります。

● セーフティローダー
セーフティローダーとは、荷台部分だけが傾斜、あるいはスライドする仕様のトラックです。
荷台だけがスライドするため傾斜角度が浅く、またセルフローダーよりも安全に積載できることから、セーフティと名付けられています。
自走できない重機などを安全に積み降ろしすることができ、またウインチを備えるタイプが一般的で、セルフローダーに比べてサイズのバリエーションが豊富なことも特長です。
ただし荷台をスライドさせるため、荷台後方にスペースが必要となり、狭い場所での積み降ろしなどでは注意が必要です。

● カーゴクレーン
クレーンを装着した架装車です。1トン未満の小型から20〜25トンの大型まで、バリエーションが豊富です。移動式クレーンとなるため、クレーン作業にはさらに下記の講習を受講するか運転士免許を取得するなど、資格が必要となります。

 ・つり上げ荷重0.5トン以上1トン未満:小型移動式クレーン運転特別教育
 ・つり上げ荷重1トン以上5トン未満:小型移動式クレーン運転技能講習
 ・つり上げ荷重5トン以上:移動式クレーン運転士免許

● 深ダンプ
一般のダンプトラックより荷台を囲むアオリを高くした車両のことです。土砂等積載禁止車(土砂禁ダンプ)となっており、飛散防止の深いアオリがあるため深ダンプと呼ばれ、飼料や木材チップ、石炭、産業廃棄物、粗大ゴミなどの軽量積荷を運搬する際に使用します。

重ダンプトラック

重ダンプトラックとは、現場内で岩石や土砂の運搬に使用するダンプトラックで、公道走行を行わない車種です。
このダンプトラックは労働安全衛生法で車両系運搬機械に分類されており、安全基準が定められています。
重ダンプトラックのサイズは一般的には積載重量で示され、日本国内での需要は20〜50トン級となっています。また海外から130トン級や180トン級、さらに326トン級という超大型車が輸入されることもあります。
この重ダンプトラックは牽引力と同時に走行速度が求められるほか、現場によっては凹凸路の走破性や勾配の登坂能力も求められます。

セルフローダーとセーフティローダーの違い

セルフローダーとセーフティローダーの違いは、前方キャビン部が持ち上がるタイプがセルフローダー、前方キャビン部が持ち上がらず荷台だけが傾斜するタイプがセーフティローダーです。違いは、下記のポイントです。

<セルフローダーとセーフティローダーの違い>

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