大量の荷物や大きな荷物を運びたいときは、トラックをレンタルすることもあるでしょう。しかし、トラックといっても、小さなトラックから大きなトラックまでたくさんあります。また、トラックと同じように、荷物を運ぶトレーラーもあります。そのため、作業で使うトラックにはどのようなサイズや種類の物を選べばいいか迷うこともあるでしょう。
ここでは、トラックのサイズによる必要な免許の種類に加え、ホームセンターで借りられる軽トラックや重量物を運搬できる多軸トレーラーなど、どのような種類のトラックやトレーラーがあるのかをご紹介します。
目次
トラックのサイズと運転に必要な免許
トラックのサイズは、大きく小型トラック、中型トラック、大型トラックの3区分に分類できます。まずは、トラックのサイズと、運転に必要な免許についてご紹介します。
小型トラック
小型トラックは、軽自動車の規格に合わせて作られた2~3tトラックのことで、「軽トラ」とも呼ばれています。基本的には取得期間にかかわらず、普通免許で運転できます。
中型トラック
最大積載量5t未満・車両総重量8t未満の4tトラックは、中型トラックに分類されます。2007年6月1日までに普通免許を取得したか、中型免許を取得していれば運転できます。
大型トラック
最大積載量10t・車両総重量20tの10tトラックは、大型トラックに分類されます。運転には、大型免許が必要になります。
運転免許の種類
2017年3月の法改正に伴い、運転免許の区分は4区分になりました。このため、同じ免許でも取得した時期により、運転できるトラックの大きさは異なる場合があります。ここでは、運転免許の種類ごとに、運転できる車両の総重量や積載量、乗車定員などをご紹介します。
・普通免許
2007年6月2日以降に普通免許を習得した場合に運転できる車両は、車両総重量が5t未満、最大積載量が3t未満となります。2017年3月12日以降に取得した場合は、車両総重量が3.5t未満、最大積載量が2t未満です。
どちらも運転可能なのは、乗車定員が10人以下の車両となります。なお、2007年6月1日以前に普通免許を習得した場合に運転できる車両は、後述する「中型免許(8t)限定」へ変更となりました。
・準中型免許
準中型免許は、2017年3月の法改正で追加された区分です。車両総重量が3.5~7.5t未満、最大積載量が4.5t未満、乗車定員が10人以下の車両の運転ができます。
・中型免許(8t)限定
2007年6月1日以前に普通免許を習得した場合に運転できる車両は、「中型免許(8t)限定」と変更され、車両総重量が8t未満、最大積載量が5t未満となります。
・中型免許
中型免許では、車両総重量が7.5~11t未満、最大積載量が6.5t未満、乗車定員が29人以下の車両の運転ができます。
・大型免許
大型免許があれば、車両総重量が11t以上、最大積載量が6.5t以上、乗車定員が30人以上の、いずれかに該当する車両の運転をすることができます。
オートマチック限定免許でトラックは運転できるか?
オートマチック限定免許は、オートマチック車に限り運転できる運転免許です。軽トラにはオートマチック車もあるため、オートマチック限定免許で運転することが可能です。
ただし、軽トラでもマニュアル車の場合は運転できませんし、準中型免許からはオートマチック車限定免許はなくなりますので、仕事でトラックを運転する可能性がある場合は、最初からマニュアル車の運転免許を取得しておくといいでしょう。
トラックとトレーラー、ダンプトラックの違い
トラックとトレーラー、ダンプトラックは、一般の方には違いがわかりにくい部分があるでしょう。
ここでは、トラックとトレーラー、ダンプの違いについてご紹介します。
トラック
トラックは、貨物運搬用の自動車のことです。運転席部分をキャブ、車の基本部分を車台といい、貨物を載せる部分を荷台と呼びます。大きさの区分は、車体総重量と最大積載量で表します。
車体総重量はキャブとシャーシ(骨組み部分)、荷台(架装部分)と乗員定員(1人あたり55kgで計算)と最大積載量の合計で決まります。
トレーラー
トレーラーとは、トラクターやトレーラーヘッドと呼ばれる牽引車に接続された、貨物車の部分のみを指します。一般的には、牽引車であるトラクターと牽引される貨物車であるトレーラーが接続された状態の車両をトレーラーだと認識している人が多いと思いますが、そうではありません。
多軸トレーラー
多軸トレーラーは、おもに重量物運搬に使用するトレーラーで、タイヤの数が多く、それぞれのタイヤを油圧制御で自在に動かすことができます。すべてのタイヤを真横に向けると、真横に走行ができます。
大型の荷物を運ぶときには、トレーラーを横に2台つなげて運搬することもあります。
ダンプトラック
ダンプトラックは、トラックのキャブに近い荷台部分が持ち上がり、荷台の土砂などを一気に降ろすことができる建機です。ダンプのほとんどは荷台を上げて土砂を降ろしますが、荷台の奥から押し出し用のプレートをスライドさせて土砂を降ろすイジェクト方式もあります。
トラックのタイヤの数が多い理由は?
軽トラは基本的に4輪となりますが、6輪、12輪、多い場合は64輪など、タイヤが多くついているトラックがあります。タイヤには、耐荷重性能が定められているので、パンクや事故を回避するという観点から、1つのタイヤについてその荷重を超えることはできません。そのため、タイヤの数を増やして荷重を分散させているのです。
なお、接地しているタイヤの数が増えていくことで、高速道路の料金も高くなっていきます。そのため、高速道路の走行時にタイヤを浮かして接地数を減らし、料金を抑えることができる、「リフトアクスル」という機能を持ったトラックがあります。
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トラックは、仕事で使わない限り、基本的に所有していないので、引越しやイベントなどで荷物を運ぶ場合は、レンタルをすることになります。また、仕事で使っている方でも、急な依頼でトラックの数が足りなくなることもあるでしょう。
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